フェチって、自分ではよくわかってないけど、なんとなく惹かれる世界がある。
そんな“ちょっと気になる”気持ちを持っている人にこそ、知ってほしい場所があります。
北九州で唯一のフェティッシュバー【Lycoris(リコリス)】が、移転を経てさらに広く、居心地のよい空間へと進化しました。
入り口はカフェのように明るくナチュラル。でも、奥に広がるのは、赤い照明と黒い壁に囲まれた、吊り具や拘束具が並ぶフェティッシュな非日常。
「性癖がわからなくても、楽しんでいい」
「何かしなくても、ただいていい」
そんな空気が、やわらかく流れる場所です。
今回は、移転後のLycorisを訪れ、ママ・美波さんにお話を伺ってきました。
以前のLycorisと比べて、どう変わったの?
移転後のLycorisは、まさに“生まれ変わった”と言ってもいいほどの進化を遂げていました。
まず目を引くのは、店内の広さ。
以前の約3倍に拡張され、鞭や緊縛のプレイもゆったりと行えるスペースに。
お客さんが自由に過ごせる「余白」が増えたことで、空間そのものがさらに開放的になった印象です。
白を基調にした入り口付近のカウンターは、まるで隠れ家のカフェのよう。
柔らかい照明と木目の床が、SMやフェティッシュに馴染みのない人でもほっとできる空気をつくっています。
▲お酒の種類が豊富。
けれど、右を向くと一気に雰囲気は一変。
赤い照明が灯る空間には、吊り具や拘束具、コスプレ衣装が整然と並び、非日常の世界が一気に広がります。
この“ギャップ”が、新しいLycorisの大きな魅力でもあります。
▲奥行きが広く何でもできそうですね。
また、移転を機に箱貸し(レンタルイベントスペース)としての利用可能となりました。
縄師による練習会や、さまざまな表現活動の場として、柔軟な使い方ができるスペースになっています。
興味のある方は、店舗に連絡して詳細の確認をお願いします。
※連絡先:Xにて店舗住所、電話番号記載。
https://x.com/arata_bdsm
そして毎週土曜の夜には、現役の女王様がゲストとして来店。
プレイを体験できるチャンスもあり、初心者から経験者まで、幅広い層が楽しめるよう工夫されています。
美波さんがつくる“否定しない”空間
▲心の奥底にあるあなたの願望を開放できるかもしれません。
Lycorisの魅力は、その内装や設備だけにとどまりません。
この空間を育てているのが、ママ・美波さんです。
店内に流れるのは、ボサノバやクラシックなど、落ち着いた音楽たち。
フェティッシュバーと聞いてイメージするような刺激的な雰囲気とは少し違い、心がふっとゆるむような音と空気に包まれています。
それは「ここでは誰も気を張らずに、素のままでいられる場所であってほしい」という美波さんの想いから生まれたもの。
たとえ性癖に自覚がなくても、少し不安を抱えていても、
この空間には、「そのままの自分でいていい」と感じられるやさしさが満ちています。
ママの美波さんへインタビュー
▲いつもおきれいな美波さん。
今回も前回に引き続き、リコリスのママ美波さんにインタビューさせていただきました。
–今日もよろしくお願いします。
お店がすごく広くなってびっくりです。素敵ですね。
-美波さん
そうなんです。
以前よりスペースが広くなってお店で遊べることも増えました。
ちょっと鞭を練習したり、犬になってみるのにも、充分なスペースがあります。
みんなのフェチにもっと寄り添える店舗になっていると思います。
–いいですね。なんかカフェっぽい雰囲気と、艶かしい雰囲気が独特の空気感でワクワクします。
BGMもいいですね。(BGMがボサノバ)
–美波さん
アットホームで訪れるすべての人が心を解放できる場所になって欲しいと思っています。なのでBGMも私が好きなアーティストをかけています。
オノリサさんを今日はかけています。クラシックも好きなんです。
–意外です。フェティッシュバーやSMバーではもっと激しいBGMが流れていることが多いので、本当に落ち着きます。
のんびり過ごしたくなります。
-美波さん
私はリコリスが居心地のいい環境になって欲しいと思っています。
ここでは誰も否定しないし、1人じゃないんだよ、あなたの居場所はあるよって。
性癖に限らず、自分が1人ぼっちじゃないかと悲しくなることもあると思うのです。
そんな人の支えになれたらって。
SMのプレイをしてても普段パートナーに話せないこともあると思います。
受け手、攻め手の垣根を超えて心の壁が取り払われたらいいなあ。
–美波さんの優しい感じがほんと好きです。
ほわほわしてて、でも凛としてて憧れます。
全然ドSだって思えません。
-美波さん
私は自然が大好きで、のんびり過ごすのが大好き。
草原で静かに暮らすのが夢だったりするんです。
–意外ーー!美波さんが山登りしてたらなんか笑っちゃうかもしれないです。
でも自然はほんといいですよね。
-美波さん
小さい頃は、田んぼでおたまじゃくしを捕まえて遊ぶような子でした。
今も許されるなら田んぼで遊びたいですね。
お花が大好きです。お花畑でのんびりしたりします。
草原を裸で走り回ったり、寝転んだりもいいなあ。
おだやかに過ごすことが大好きです。
▲神秘的な美波さん。
–なんかすっごく楽しそう!美波さんの新しい一面を知れて嬉しいです。
私は美波さんは読書や勉学が好きな真面目な学生時代を過ごしていたと思っていました。
-美波さん
読書も好きです。
小学生くらいから、西洋の拷問史などの書物を読んでおりました。
フィクションよりも歴史書のような史実に基づいたものが好きです。
それを読みながら、ワクワクしていました。
–お外で無邪気に遊びながら、拷問史を読む。ギャップがすごいですね。
-美波さん
色々なSの方がいますが、私は性格はまったりしています。
争いなども嫌い。
性に関することだけがS。
一般的には性格にもS、Mという言葉が使われますが、Sか、Mかってそういうものではなく性に関することなのではないかと思います。
日常的に強く見られたいサディストの方もいますが、私は強く見られる必要もないと思っています。色んな人と仲良くしたいですし。
しかるべき場所でSであれたらいい。
私はパートナーとは、普通の場所では冗談を言い合ったり対等でありたいと思っています。
性が関わる時だけ、立場のしっかりとした主従関係になれたら1番嬉しい。
▲ろうそく体験も。
–私には、美波さんが厳しい姿が全く想像できないです。素敵な関係ですね。
美波さんはみんなのイメージする「the 女王様」なボンテージ衣装を着たりしますか?
-美波さん
全く着ないことはありません。
ですが、私は西洋のSMから興味を持ったこともあり、フェムドム(女主人)なスタイルが好きです。
女性はしっかりと着衣していて、フェミニンなスタイル。男性が裸。
見た目だけでも、立場をわからせることができます。
–今日もすごくお洋服素敵です。可愛いー。
お洋服はどこで買い物されることが多いですか?
▲美波さんはブーツはお気に入りアイテムでたくさん持っていらっしゃるとのこと、かっこいい♡
-美波さん
最近はSheinが多いです。
海外のデザインが多く、日本ブランドでは手に入らないシルエットのものが安価で手に入るので気に入っています。
アメリカのpleaserというブランドのハイヒールはデザインが綺麗で気に入っています。
キルスターというイギリスのブランドも。
最近、女王様、フェムドム界隈ではSheinを着ている方多いです。
みたら、あれはSheinのあれだなってお互いにわかることも。
–Shein!!着る人が着るとこんなに素敵に見えるとは!
私もSheinはよく使うので、共通点があってめっちゃ嬉しいです。
美波さんの最近のニュースはありますか??
-美波さん
1本鞭にハマっています。
オーダーで1本鞭を製作しました。
(手に力を入れすぎない鞭の持ち方などを教えてもらい、練習させていただく)
▲写真でもみても私の手に力が入っているのがわかる…。まだまだ練習不足。
鞭を教えたり、体験したりもできますよ。
–なかなか鞭は難しいー。まず握るところが苦手だから自主練します!!
新しい店舗になって変わったことってありますか?
-美波さん
全国から足を運んでくださる方が増えました。
海外からのお客様も。
日本ではポニープレイ(Mが馬具をつけたり、馬のように扱われる)はメジャーではありませんが、アメリカではメジャーだったり、文化が違えばSMのプレイ内容も全然違うものであったりします。
日本では緊縛が人気で、西洋では拘束具だったり。
文化や価値観の違いを含めて誰も置いていかずみんなで楽しめたらいいなあ。
みんな違ってみんないい。
広々としたスペースとなったことで、鞭を教えたり、緊縛をしたりお客様の希望によってわいわいすることもありますし、静かに飲みたい方はカウンターでのんびり過ごしたり、思い思いの時間を過ごせます。
特に性癖やフェチについて自覚がなかったり、わからない方でも、知らないことを知れるいい機会なので気軽に遊びに来ていただけたら嬉しいです。
恋の相談や、全く関係ない話も心を開放してお話しできる環境だと思います。
–ほんとにやわらかい温かい雰囲気ですよね。
なのに、店内の内装に非日常感を感じるので自分の心の殻を破れる気がします。
まだリコリスへ来たことがない方へ向けて一言お願いします。
-美波さん
特別なことがなくても、気軽に来ていただければ嬉しいです。
平日はのんびりとお話をしていることが多いし、土曜日は皆様が思い思いに楽しんでここでしか見ることのできない景色となっています。
皆さまとお会いできるのを楽しみにしています。
–今日は貴重なお話をありがとうございました。
今回は以前より美波さんのパーソナリティに迫るお話を伺えて嬉しかったです。
これからもよろしくお願いします。
***
美波さんは座り姿勢がすっとしていてきれいで、凛とした佇まいでした。
背筋の伸びたきれいな座り方、丁寧な言葉遣いは真似したい!かっこいい!素敵すぎると憧れてしまいました。
人としての魅力があふれる美波さん。
何度お会いしても、引き込まれてしまう魅力が爆発しています。
※この後はまたお客様たちを交えて閉店まで楽しみました。
前回来た際にお話をさせていただいた女性も来てくださり、嬉しかったです。
性癖の話はもちろん、夫婦円満の秘訣や日本の未来、会社内でのハラスメント対策など幅広く盛り上がりました。
美波さんのSNSをチェック
美波さんの力強くもやわらかくて凛とした魅力に触れてみたい方は、ぜひX(旧Twitter)やInstagramもチェックしてみてください。
お店の雰囲気や日々の気づき、ちょっとした日常まで…静かに背中を押してくれるような投稿がたくさん。
X→ @domina_minami
Instagram→ https://www.instagram.com/minami_domina/
店舗情報|Fetish Bar【Lycoris】
▲こちらのビルの6Fです。
- 住所:北九州市小倉北区紺屋町8-16 麻布21ビル 6階
- 料金システム:
- ・女性フリータイム:2,000円
- ・男性 90分:6,000円〜
(フリータイム:平日8,000円、週末10,000円)- ・お得な学割・男女ペア割・コスプレ割あり
- 支払い方法:各種電子決済対応
- 営業・イベント情報:最新情報は公式X(@lycoris_kokura)をご確認ください。
▲エレベーターを降りたらすぐ。
まとめ|ここには、あなたの“居場所”がちゃんとある|ギャップに癒やされる度 星5 ☆☆☆☆☆|
新しくなったLycorisは、フェティッシュに詳しい人も、そうでない人も、それぞれのペースで関われるひだまりのような場所になっていました。
プレイに参加することが目的じゃなくてもいい。
おしゃべりをするだけでもいいし、ただ空間にいるだけでもいい。
体験に参加したり、誰かと価値観を共有したり、なにかが“開く”瞬間をゆっくり待ってみるのもいい。
“否定されない”という安心感が、きっと誰かの背中をそっと押してくれる。
そんな居場所が、Lycorisにはあります。
小倉に訪れた際には、ぜひLycorisで心の壁を開放してみてください。
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