「フェチ職人展」という名前に、ちょっとドキドキしませんか?
このイベントは、フェチやSMの知識がなくても楽しめる、ちょっとユニークなカルチャーイベントなんです。
手作りの1点物や個性的な作品が揃い、ものづくりの熱い想いを感じることができる場になっています。
今回は、福岡・博多区にある昭和レトロな建物「冷泉荘」で開催された「フェチ職人展 in 九州」に女性1人で足を運んできました。
築66年を超える国登録有形文化財で、昭和の雰囲気漂う空間とフェチカルチャーが見事に融合した独特の世界でした。
▲昭和レトロでノスタルジーな外観。昔はこんな団地がたくさんあった気がします。
フェチ職人展とは?
フェチ職人展は、SM道具だけではなく、革細工、アクセサリー、ファッションアイテムなど、さまざまな「フェチ」に関わる作品を展示・販売するイベントです。
年2回(5月と12月)開催され、今回で8年目を迎えました。
全国から40名以上の作家が集い、ネットでは手に入らない1点物や新作が手に取れることが魅力です。
また、触るだけでなく、試着やワークショップを通じて体験できるプログラムも多数用意されています。
東京からのバイヤーやプロの風俗店スタッフも訪れるほど、全国的に注目されています。
▲広々とした展示スペースに所狭しと作品が並びます。
▲プロもこぞって買い付けに来る「快楽工房レジーナ」さんのスーパーピンポイントバイブ。振動がかなり強力。
「フェチ」入門者でも気軽に楽しめる
「フェチ」という言葉に敷居が高いのではと身構えてしまう人もいるかもしれません。
でも、フェチ職人展は初心者にもやさしく、年齢制限なしで誰でも楽しめるイベントなんです。
18禁のイベントではないので、SMに興味がなくても、高校生でも、年齢性別に関係なく、フェチに関する展示を思う存分に楽しむことができるんです。
例えば、アクセサリーとしての首輪!
シンプルで可愛いデザインが多く、普段使いもできるものが並びます。
アクセサリー感覚で楽しめるので、興味があっても少し恥ずかしい…という方にもおすすめです。
推しの色の首輪をファッションに取り入れるのも素敵ですよね。
▲カラーリングも可愛く、SM以外にファッションアイテムとしても魅力的。もちろん本格仕様。
▲某月の戦士のアイテムのようなかわいらしいパドルもあります。持っているだけでテンションあがります。
そのほかにも、キーホルダーにもなるし、本格的なSMグッズとして使用可能な少し茶目っ気のあるパドルや、バッグのチャームとして使用できる携帯用鼻フックなど、楽しいグッズが所狭しと並んで好奇心を掻き立てられます。
▲打ったところに、パドルの形がつく画期的なアイテム。ミニパドルはキーホルダーになります。
▲おしゃれなバッグチャームには鼻フックが隠されています。
▲指潰し器。中世の拷問器具。
▲短期間でも指にめっちゃあとが付きます。これはなかなか痛かった。
▲コスプレイヤーにも人気のマスク。
▲フェチ用語事典でおなじみのヨシジマシウさんの似顔絵ワークショップも予約制にて開催。
▲可愛いグッズも販売されています。
ワークショップとして、ヨシジマシウさんによる似顔絵、低温ろうそく体験、女性限定のラバースーツ試着会、緊縛体験なども開催されていました。
他にも、鞭やパドルの試し打ちなど、自分だけの特別な体験を持ち帰ることができます。
そしてどの商品も気に入れば購入することが可能です。
ここでは紹介しきれないほどの、作品が並びどのアイテムもおしゃれで実用的でした。
インタビュー:フェチ職人展に関わる人々
今回は、フェチ職人展を主催されているレイさん、スタッフの風花さん、ハルさんに貴重なお話を伺うことができました。
-今日はよろしくお願いいたします。
フェチ職人展はどのようなきっかけでスタートしたのですか??
–レイさん
私の友人のWEBデザイナーが、人形やゴスロリの文化が好きで、その流れで、首輪、鞭の文化も広めたいってなったんです。
フェチ文化の発信をしたいって。
それで企画をして現在のフェチ職人展の前身として、首輪展を開催しようとなったのが始まりです。
ですが、初めての展示会の開催の1週間前に友人が急逝。
開催を迷う中、作家さんたちやお客様の「やってほしい」という声に背中を押され、第1回の展示会を開催しました。
その時は友人の想いを形にしたいという気持ちから始めましたが、今では多くの人に支えられて続けられています。
最初に参加してくださった作家さんは10名程度でしたが、現在では作家さんのつながりや、口コミから40名を超える作家さんが出店してくださっています。
ほんと嬉しい限りです。
現在では実店舗が減ってきて、手にとって商品を選ぶのが難しくなって…。
作家さんもweb販売がメインになってきているが、実物を見てほしいっていう思いもあります。
「触ってみないとわからない」というのは本当にその通りで、手にとって自分に合う一生物を見つけてくれたら嬉しい。
-ありがとうございます。
フェチ職人展にもものすごいドラマがあるのですね。
フェチが人を繋ぐ。
最近は何でも気軽に手に入って便利だけど、しっかり感触を確かめて商品を選ぶ機会は減っている気がします。
–レイさん
フェチ職人展が繋いだ素敵なお話もあるんですよ。
-気になります!!!ぜひ教えてください。
–レイさん
3年前に、フェチ職人展に付き合いたてのカップルが遊びに来たんです。
SMに興味があり、色々なグッズを見に来ていた。
どんなのが楽しいかなんて、最初は初心者でも楽しめるグッズを紹介しました。
その後は、半年に1度開催されるフェチ職人展に2人で必ずきて、新しいグッズを1つずつ増やしていってくれて。
フェチ職人展に来るのが2人の楽しみーって。
そして3年後のフェチ職人展にも2人で訪れ、婚姻届を出して幸せに夫婦として過ごしているというハッピーな報告をしてくれました。
-めっちゃ素敵なお話ですね。
フェチ職人展が2人の絆をさらに強いものにしたことは間違いないですね。
SMを通じて2人で協力してパワーアップしていけるのはなんか幸せです。
風花さん、はるさんのおすすめグッズを教えてもらってもいいですか???
–風花さん
普段はぱんだっこの店長をしています。
よろしくお願いします。
私の一押しは…いっぱいあるのですが、ノイジーワークスさんのコルセット。
(この日の風花さんのコルセットはノイジーワークスさんのもの)
1回つけたら、欲しくなっちゃうんです。
▲スタイルアップ効果バツグン。
▲女性の魅力を引き立てるコルセット。
–レイさん
ノイジーワークスさんのコルセットを試着できるのは、フェチ職人展だけなんです。
試してみないとわからないということで、僕が作家さんにお願いしました。
つけると風花ちゃんみたいに欲しくなってしまうわけで。
「コルセット貯金」をして次回のフェチ職人展で購入してくださる方もいるんですよ。
-なんかアットホームなフェチ交流会みたいでほんと素敵です。
はるさんのおすすめはありますか?
–はるさん
私も1つに絞るのが難しい…。
うーん。
今つけているブレスレットは職人さんが作ったものなんですよ。
めっちゃかわいいのでお気に入りです。
▲フェチ職人展でしか手に入らない、クリア素材の本格的な人間用首輪や腕輪。
-本当にファッションアイテムとしておしゃれ。
これなら、普通にアクセサリーとして楽しめますね。
▲左側がはるさん、右側が風花さん。2人共かわいい
–レイさん
この腕輪は私が作家さんに頼んで、特別に作ってもらったんです。
この作品はこのフェチ職人展、ぱんだっこでしか手に入りません。
-ここでしか手に入らないって、めっちゃレアですね。
ほしいなあ。
レイさんにちょっとパーソナルなお話をお伺いしたいと思います。
レイさんの性癖を教えてください。
–レイさん
僕は、血やスカトロ以外は大好きなアブノーマルな性癖を持っています。
なんでも色々好きですね。
-これは心強い!SでもMでもあるということでしょうか??
–レイさん
それ違います(一同笑う)
僕はSです。
Mになるのは無理です。
S女性とでもどうやって相手をMにしてやろうかと考えてしまいます。
-そうなんですね!
みなさんの笑いを考えると、ドSさんのようですね。
–レイさん
叩かれたら痛いから絶対に嫌です。
フェチ展覧会の試し打ちも絶対嫌です。
僕は攻める方。
言うことを聞かせたり、支配するのが好きですね。
もし、されたら100倍にしてかえす!!!
-なんかレイさんのやさしい笑顔が逆に御主人様の怖い笑顔に見えてきました(笑)
みなさまにお伺いしているのですが、真面目に快楽について追求すること(NUKITIMESのテーマ)についてご意見を伺っていきます。
–レイさん
快楽=楽しいこと。
例えば、鞭にしてもハードな拘束にしても、緊縛も、普通に考えて痛くてきついものですよね。
それをどう気持ちの良いことと錯覚していくのか。
SがMに錯覚させて、MもSに錯覚させる。
徐々にそれがお互いに楽しくなってくる。
快楽への追求は1日にしてならず。
-たしかに。
普通に考えて痛いことを無意味に好きな人がいない気がします。
急に叩かれたらみんな痛くて嫌です。
最後にフェチ職人展に遊びに来てみたい方に向けてメッセージをお願いいたします。
–レイさん
女性スタッフを配置したり、展示品に直接触れられる工夫をしています。
怖いイメージを持つ方もいますが、来てみれば全然違うと思いますよ。
色々なフェチグッズがあるので、どんなものが使いたいか教えてくださればアドバイスもします。
もちろん、無理に買う必要はありません。
こんなものもあるんだと楽しんでほしいです。
ぜひ、お1人でもお友達とでも気軽に足を運んでください。
-来年のフェチ職人展も楽しみです。
本日もありがとうございました。
ぱんだっこカフェも訪れてみて
インタビュー中にも何度か登場したぱんだっことは?と気になった方も多いと思います。
フェチ職人展のオーナーが運営する「ぱんだっこカフェ」もぜひチェックしてほしいスポット。
風花さんはぱんだっこカフェの店長さんです。
はるさんもスタッフとして勤務しています。
このカフェには、パンダグッズがぎっしり詰まった可愛らしい空間が広がり、アート展示も楽しめます。
風花さんはパンダが大好きで、イラストレーターとして活動しています。
他にも個性豊かなスタッフが勤務しているので、ぜひ素敵なスタッフさんに会いに足を運んでください。
ぱんだっこカフェでは、面白いことが好きなオーナーさんによって、ギネス記録に挑戦中とのこと。
なんと店内にあるパンダグッズの数でギネス記録を狙っています。
パンダグッズを持ってぱんだっこへいくのも新しい福岡の遊び方ですね。
フェチ職人展とパンダ?となってしまいますが、ここでは月に1回、「フェチ体験会」が行われ、緊縛や鞭などのフェチ文化に気軽に触れることができます。
レイさんの安全な指導のもと、初心者でも安心して参加できるプログラムが豊富です。
フェチ職人展は入場料が500円かかるのですが、その際にぱんだっこのドリンクチケットが貰えるので、フェチ職人展とセットで訪れるのがおすすめ。
ぱんだっこ公式Instagram:https://www.instagram.com/artcafe.pandacco/
ぱんだっこ公式X:https://x.com/artcafepandacco
(googlemap リンク)
次回の「フェチ職人展」は2025年5月開催予定!
次回のフェチ職人展は、2025年5月に冷泉荘で開催予定です。
「ちょっと興味あるけど…」と迷っている方も、初心者から常連まで誰でも楽しめるこのイベントで、新しい扉を開いてみませんか?
ただ雰囲気を楽しむだけでも十分価値があります。
あのレトロな冷泉荘で、どこか非日常な空間に触れるだけで、心がちょっとワクワクするはず。
気になる情報は、公式Xにて確認ください。
出店される作家さんの情報も詳しく載っています。
フェチ職人展公式X:https://x.com/fetishism_ten
「これって自分にも似合うかも?」とか、「こんな世界があるんだ!」と、何か新しい発見があるかもしれません。
ぜひ予定に入れて、ちょっと特別な時間を楽しんでみてください?
(googlemapリンク:冷泉荘)
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