
北九州市小倉のFetish Bar LYCORIS(フェティッシュバー リコリス) にて開催された、九州フェティッシュパラダイス。
主催・司会進行を務めるのは、各地のシーンを長年見続けてきた 松本格子戸 さんです。
熊本、博多、東京から出演者が集まり、DAY1から豪華な顔ぶれ。
地方イベントと聞いて想像する規模感を、いい意味で裏切ってくる夜でした。
この日は新幹線の遅延もあり、開演時間が少し後ろ倒しに。
けれど会場には張りつめた空気ではなく、再会を喜ぶ声や笑い声が飛び交い、むしろ開演前の時間まで楽しんでいるような穏やかさがありました。
熊本シークレットの清水さんと席をご一緒させていただき、何度かお会いしている方々とも再会。リコリスのママの美波さんともゆっくりお話しでき、開演前から空気がやわらかい。こういうアットホームさも、このイベントの魅力だと思います。
会場には座敷席もあり、肩肘張らずにショーを楽しめる雰囲気。
そんな空気の中、格子戸さんらしい軽快なMCで幕が開きました。
戯正さん×しゅもさん|耽美なゴシックロリータの世界
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▲ショー開始前にお写真をパチリ。
トップバッターは、戯正さんとしゅもさん。
実は戯正さんのショーを見るのは今回で3度目。
名画座、フェチ天、そして今回。デビューからすべて拝見していることになります。
白いロリータドレス姿のしゅもさん。
対する戯正さんは、ゴシックメイクにロリータドレスでTheゴスロリという妖しさのある装い。
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▲耽美な雰囲気。
そこへ赤い縄がかかっていく時点で、もう世界観は完成していました。
丁寧に、迷いなく縄を入れていく所作。
アップテンポな音楽へ切り替わると空気も変わり、会場の視線がさらに集中します。
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▲おとぎ話のような世界観でショーが進みます。
両足を重ねて縛り、一本鞭。
乾いた音のあとに、しゅもさんの声が響く。その緩急がとても印象的でした。
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▲出番前のひこさんもショーを見守ります。
さらに美しかったのが、白と赤の花で彩られていく演出です。
花の香りがふわっと漂い、鞭が入るたびに花びらが舞う。痛みと美しさが同時に存在する、不思議な時間でした。
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▲会場内がお花のいい匂いに包まれる。
小さな蝋燭を足元に乗せ、灯った火を一本鞭で消す場面では会場からどよめきも。
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▲的確に蝋燭を消す戯正さんの鞭さばき。
最後は花びらが散る中、ゆっくりと床へ。
ほどけていく縄、見つめ合う二人、静かな余韻。
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▲美しくも儚い。
しゅもさんが考えたという“お人形さん”のイメージ。
しゅもさんがショー内容を考えて、戯正さんがしゅもさんの指示にて衣装や小道具を揃えたとのこと。
私にはどこか、ゴシックロリータの耽美な物語のように映りました。
黒い衣装に身を包んだ戯正さんと、真っ白な衣装のしゅもさんの対比がとても美しかったです。
LucAさん×えまさん|禁じられた恋を描く幻想絵巻

続いては、LucA さんと えま さん。
LucAさんは天女を思わせる衣装。
えまさんは赤い襦袢姿で登場し、立った瞬間から視線をさらっていきます。
今回のテーマは、中国・漢の時代の王朝に仕える官女たちの禁じられた恋。
えまさんが「ふんどしを着たい」と話したことをきっかけに、LucAさんがストーリーを組み立てたそうです。
発想の入口がそこなのも、このお二人らしくて素敵です。
観客参加の演出も交えながら、祈るような手つきで縄が入っていく。
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▲えまさんの祈るような手が印象的。
前手縛りから始まり、まるで舞台作品を見ているような静かな緊張感がありました。
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▲観客がLucAさんへ縄を渡す。
吊り床へ縄をかけ、そのまま体のラインをなぞるように展開。
えまさんが爪先立ちになり、ゆっくりと姿勢が変化していく様子に会場も見入ります。
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▲故宮のあった時代へタイムスリップした感覚になります。
えび反りの吊り。
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▲えまさんの表情が物憂げ。
片足を取り、流れるように逆さ吊りへ。
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▲LucAさんのやさしい微笑み。
そこからさらに上半身の縄をほどきながら回転させる流れも見事でした。
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▲えまさんが逆さまのまま、LucAさんが一本鞭を打つ。
丁寧に縄をほどき、床へ横たわる。
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▲えまさんの荒い呼吸が会場内に静かに響く。
LucAさんが羽衣も脱ぎ、えまさんも赤い襦袢を脱ぐ。
えまさんは、ふんどし姿に。
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▲えまさんの痛みに耐える姿。
一本鞭、装飾のついた鞭、三つ編み風のバラ鞭。
道具が変わるたびに音も変わり、えまさんの声色も変わる。

最後は仰向けの姿に、黒い蝋燭でフィニッシュ。
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▲えまさんはちゃんとニップレスを貼られています。
格子戸さんから「痛かったですか?」と聞かれたえまさんが、「気持ちよかったです」と返し、会場は大きな笑いと拍手に包まれました。
ひこさん×saraさん|時代劇のような美しさ、竹と縄が響く夜

3組目は東京からの出演、ひこ さんと sara さん。
saraさんは、リコリスのお客様で、前回のイベント時にひこさんにお会いし縛ってもらったことがきっかけでショーへの出演が決まったとのこと。
DAY2にも出演予定のお二人です。
畳の上、和装姿で正座した状態からスタート。
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▲saraさんはお顔出しNG。とてもお美しい方です。
その瞬間、会場の空気が変わりました。
私にはどこか、時代劇のような世界観に見えました。
静かな和の空気の中で進む緊張感があります。
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▲しっかりと温かく抱き寄せるひこさん。
ひこさんはしっかりと腕を当て、力強く縄を入れていきます。
所作のひとつひとつに芯がありました。
一方でsaraさんは、目を閉じている時間が長いのも印象的でした。
見られていることへの恥じらいもあるのかもしれません。
けれどひこさんと視線が合う瞬間には、二人だけで言葉を交わしているようにも見えます。
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▲お二人が目が目が合っているときは、なにか特別なオーラを感じました。
曲が変わると竹を使った展開へ。

竹に縄を通し、立たせ、着物の裾をたくし上げながら下半身を縛っていく。
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▲流れるような縄さばきに観客全員が釘付け。
片足を固定し、もう片足も固定して、美しい開脚の形へ。
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▲竹を使うことで支える点が増えて、色々な展開が楽しめる。
そこから背面、正面、角度を変えながら全方向へ見せていく構成も見事でした。
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▲時折しっかりと目をあわせているお二人。
どの席に座っていても、違う表情が見える。
観客としてかなり嬉しい演出です。
竹と縄がきしむ音も印象的でした。
視覚だけでなく、音まで含めて臨場感があります。
再び展開し、最後は膝を折ったまま逆さへ。
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▲展開のパターンが多彩。
私自身、竹を使ったショーを見るのは初めてでしたが、かなり見応えがありました。
ゆっくりと縄を解き、畳へ着地。
仰向けの姿から、後ろに回り込んでほどいていく流れまで、最後まで力強さが残っていました。
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▲片腕で縄をしっかりと持ち上げる姿に男性の力強さを感じます。
ラストに流れたAimerさんの 蝶々結びも、演目の空気と不思議なくらい歌詞が重なっていて印象的でした。
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▲「羽根は大きく 結び目は固くなるようにきつく結んでいてほしいの」という歌詞がぴったりでした。
格子戸さんから「saraさんは初めてのショー」と紹介されると、会場からあたたかな拍手。ご本人も「楽しくてドキドキしました」と笑顔でした。
地方シーンを盛り上げたい。その想いが詰まった告知タイム
終演後は出演者全員が並び、恒例の告知コーナーへ。
ショーの余韻が残る中、それぞれの言葉で次の予定が語られていく時間も、このイベントの楽しさのひとつです。

戯正さんとしゅもさんは、博多のフェティッシュバーエルドラドを元気いっぱいにアピール。
「ぜひ来てくださいー」と明るい声が響き、会場から拍手が起こります。
以前取材に伺わせていただいたこともあり、とても素敵なお店です。
取材記事はこちら→
▶フェティッシュバー「エルドラド」で楽しい夜を。オーナーは女王様!【福岡・親不孝通り】
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▲LucAさん&えまさん。
LucA さんからは、熊本のフェティッシュバー シークレット の告知も。
ゴールデンウィークは2日から6日まで、日替わりでフェチに刺さるイベントを予定しているとのこと。かなり気になります。
今年の1月に10周年を迎え、10周年イベントへ取材へ伺わせていただきました。また、店舗へもお伺いし、フェチ心をくすぐる楽しいお店でした。
取材記事はこちら→
▶熊本シークレット10周年|フェティッシュな祝祭のはじまり(前編)
▶熊本シークレット10周年|SMとフェチが重なった、愛されてきた10年(後編)
▶熊本の夜遊び新定番?フェティッシュバー「シークレット」に行ってきた
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▲ひこさん&saraさん。
ひこさんは、「明日は和ではなく洋でやります」とDAY2の予告。
2日連続出演の時は、こうして雰囲気を変えることもあるそうです。
さらに sara さんは最近ヨガを始めたそうで、「少し体が柔らかくなりました」と笑顔。
ひこさんは、今月末には仙台でのショーも控えているとのことでした。
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▲美波さん。
リコリスのママの美波さんからは、リコリスの営業案内も。
水曜・日曜が定休日で、箱貸しも行っているそうです。興味がある方はオーナーのはしばさんまで、とのこと。
リコリスにも取材でお伺いさせていただき、美波さんとは仲良しに♡。
この日は、イベント終了後に通常営業をされていてわいわいと楽しくおしゃべりを楽しみました。
取材記事はこちら→
▶フェチがわからなくても大丈夫|移転した北九州の Fetish Bar【Lycoris】に行ってきた
告知タイムのあとは、演者さん、スタッフさん全員で記念撮影。
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▲とても楽しい自撮りをされているお客様も。
若手にも、ベテランにも、出る場所を

そして印象的だったのは、主催の松本格子戸さんが語っていた、このイベントへの想いでした。
前回開催時には、関東、関西から緊縛系の出演者を招き、地元勢のダンサーに出演いただきました。
今回は博多、熊本など九州から出演者が集まり、DAY2にも九州エリアからの参加者も控えている。毎回少しずつ輪が広がっていることが伝わってきます。
そして、ひこさんが、リコリスと格子戸さんをつないでくれたご縁もあったそうです。
「そういう縁は大事にしたい」
その言葉がとても印象に残りました。
地元の緊縛師を呼ぶことにも力を入れていて、まだ経験の浅い人にも場を作りたいとのこと。
新人さんも、出演する機会があればモチベーションが上がる。
やってみたいけれど、出る場所がなくて悩んでいる人も多い。
一度イベントに出れば、流れやノウハウもわかる。
そこから次につながっていく。
だからこそ、場所を作ることに意味があると語っていました。
さらに印象的だったのは、若手だけでなくベテランにも場が必要だという視点です。
実績のある方でも、出演料の問題などで出る場所が減ってしまうこともある。
だから若手もベテランも、いっしょくたに同じステージへ立てるイベントを作りたい。
経験も世代も違う人たちが混ざり合い、ごちゃ混ぜになってひとつの夜を作る。
それが何より面白いのだそうです。
広島でもかつてイベント開催を予定していた時期があり、ダズルで企画していたものの、コロナ禍で実現できなかったこともあったそうです。
第一劇場でMCを務めたことや、かつてのロキシー座の話まで飛び出し、この世界の歴史を知る方ならではの厚みも感じました。
「残していかなきゃいけない世界なんです」
ショービジネスとして、イベントを始めた20年以上前からその想いは変わっていないそうです。
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▲ショーとショーの合間には観客と目線を揃えてお話されていました。
「死ぬまで続ける。続けないとダメ」
冗談めかした口調の中に、本気の熱量がありました。
さらに格子戸さんは、“アングラ”という言葉が好きだとも話していました。
市民権を得てメジャーになることだけが正解ではなく、アングラ好きの人たちが愛せる場所として残すことにも価値がある。
その感覚が、このイベントの空気にも表れている気がします。
そして、女性のお客様をとても大切にしていることも印象的でした。
女性は拡散力が高い。
女性が来ると男性も来る。
だからこそ、女性が安心して楽しめる空間にしたい。
実際、この日の会場にも女性客の姿は多く、時代の変化を感じさせました。
DAY2へ続く
ショーの完成度。
出演者同士の縁。
会場のあたたかさ。
そして文化を残そうとする人たちの熱量。
九州フェティッシュパラダイス、DAY1の時点でかなり濃密です。
そしてDAY2では、また違う顔ぶれと世界観が待っています。
もちろん、そちらも追いかけます。
Fetish Bar LYCORIS(フェティッシュバーリコリス)

住所:〒802-0081 福岡県北九州市小倉北区紺屋町8-16


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